日本とニューヨークのストリートミュージシャン


昨年から今年にかけて仕事でニューヨークへ行くこと数回あったが、
日本とニューヨークでは、 ストリートミュージシャンでもずいぶんと環境が違うものだと思った。
別に音楽的なことではない。
そのミュージシャンを見ている人たちの方である。
ニューヨークではストリートで演奏しているミュージシャンを見て、
CDを買う人、チップをあげる人、などなど、けっこういるものだ。
もちろん全部が全部そうではないが、けっこういい音楽をやっていると、 CDなんか1時間で数十枚売れてしまうのだから。
で、CDを買わないにしてもチップが出るわ出るわ。
これだけで生活している人もいるのでは?と思えてしまう。

私が前回の出張で一番驚いたパターン。
なんとなく予約も入れずに行ったJAZZクラブ、バードランド。
出てきたミュージシャンは40ちょいのアコギ一本でカントリーを演奏する人。
店内はちょっと年齢高めの紳士淑女で満員。
おまけに彼らは結構高級なディナーを食べながら。
で、ミュージシャンの演奏はというと・・・、
私個人的には、全く面白くもない。
「え?老舗のジャズクラブでもこういった人が出てくるんだ・・・。」
とショックること2時間。
最後に何やらセレブな初老の女性がステージに上がった。
そのコメントはこんな感じ。

 

私が彼(本日出演のミュージシャン)と出会ったのは、セントラルパーク。
一人で汚い格好で演奏しているけど、声と顔が素敵なので、すぐ気に入ったわ。
(中略)
で、今回、私が仕切ってライブを開催したの。
みなさん、今日は来てくれてありがとう。
(拍手が続く)

そう、この初老の女性、気に入ったストリートミュージシャンのCDを買い、
チップも渡し、それだけでなく彼のために名門JAZZクラブでワンマンのライブを 開催してしまったのである。
おまけにその女性の知り合い(たぶんお金持ち)がクラブに集まっての満員御礼。
それを知らずに紛れ込んでしまった私は、完全なアウェー状態。
しかし、何かすがすがしさを感じた出来事だった。

そういえば最近、東京の銀座駅でも営団地下鉄が音楽イベントを開催している。
結構知名度の高いバンドが出ることが多いのだが、
以前そこに出演していたバンドのボーカルがライブ中に一言。
「おれたち、ずっと前に地下鉄の駅内で勝手にライブやって、
駅員さんに追い回されましたけど、今は呼ばれるようになりました。
変われば変わるもんですねえ。」

ご存じのようにニューヨークでも数多くのバンドが地下鉄駅構内で演奏している。
でも、この地下鉄を運営しているニューヨークメトロ、
社内でオーディションを行い、ミュージシャンの演奏場所を設定し、
WEBサイトを作成&PR、おまけに演奏場所に掲げるためのミュージシャンの名前入りの
フラッグまで開発してしまっている。
なんなんだ、この気合いの入れ方は?って感じである。

変わって先の銀座駅のイベント。
ライブ中は多くのイベント関係者(多分広告代理店とか?)がステージ周囲に集まっている。
営団地下鉄独自の企画ではなかったみたいだ。

( KANAI)